2009年 12月 02日
有田に行きました ~その1 風景編~
先週、仕事の関係で佐賀県有田町に行って来ました。有田と言えば焼き物の町! 素晴らしい陶磁器が沢山ありましたよ 古い歴史ある町並みと、近代的な陶磁器の卸売市場、それに有田磁器の祖である李参平翁を祭る神社など、小父さんにはとても興味深い旅行でした そんな有田の様子を風景編と陶磁器編の2回に分けてご紹介します

【トンバイ塀のある窯元】
トンバイとは登り窯を築くために用いた耐火レンガの廃材のことですが、これと陶片を赤土で塗り固めて出来たのがトンバイ塀です。釉薬が散った一種独特の色合いが積み重なって、なんとも言えぬ焼物の街の風情を醸し出しています。窯元は陶磁器製造の技術を盗まれぬよう、こうしたトンバイ塀を高く築いたとのことです。塀の内側には重厚な蔵があって往時の繁栄を物語っているようでした。
d0085413_14214730.jpg

d0085413_1422982.jpg

d0085413_14225795.jpg


【旧家を活用した和食処】
日本を代表する陶磁器メーカー創始者に繋がる旧家があり、ここで地元のご婦人が陶磁器市の時期だけ、和食処小路庵(しゅうじあん)を営まれています。有田の食器と旧家に伝わる輪島塗りの膳で頂く食事は、とても美味しかったですよ! 現在この旧家は有田町に寄贈されているとのことですが、殆どボランティアのような活動のようで、なかなか常設にするのは難しいとのことでした。 
d0085413_15152610.jpg

d0085413_15162395.jpg


【有田町の陶器店】
小春日和の日差しが暑いくらいでした。菊に鯉の置物なんて、いかにも長閑なニッポンですよね!
d0085413_15214140.jpg

d0085413_1644970.jpg


【陶工李参平翁を祭る陶山神社】 
陶山神社には、応神天皇 ・藩祖鍋島直茂とともに陶祖李参平翁が祭神として祭られています。豊臣秀吉の朝鮮出兵時に、多くの朝鮮人陶工が渡来しましたが、中でも李参平翁は有田で磁器用土を発見するなど、日本における磁器発展の祖と言われています。神社を見学した時には渡来の背景まで十分承知していた訳ではありませんが、偶然11月末に放映されたNHKのドキュメンタリー番組(日本と朝鮮半島2000年~豊臣秀吉の朝鮮侵略)を視聴して、こうした朝鮮人陶工の渡来が必ずしも平和的に行われたものでないかもしれないと思いました。有田の磁器にも深い悲しみのルーツがあった可能性があります。
d0085413_10363339.jpg

d0085413_14261066.jpg

d0085413_14263677.jpg


【泉山磁石場】
泉山磁石場は、李参平翁が発見されたと言われる、日本最初の陶土鉱石発掘場ですが、今は使われておらず立ち入り禁止になっています。先日のNHK番組の中では、レポーターの大桃美代子さんと、李参平翁のご子孫の第14代金ヶ江三兵衛氏が、この泉山磁石場の紹介をしていらっしゃいました。自分の目で見て来たものが、日を置かずテレビ放映されるというのは、実に面白いものでした! 
d0085413_14273749.jpg

d0085413_15105237.jpg

OLYMPUS E-420, Zuiko Digital 12-60mm F2.8-4.0



【旧西有田町の棚田】

d0085413_20183850.jpg


by Nonbiriojisan | 2009-12-02 07:00 | Travel | Comments(4)
Commented by 小父さんの友達 at 2009-12-08 17:04 x
鹿児島の薩摩焼の沈寿官と李珍平は日本の磁器の祖と言えると思います。瀬戸物が日本の純血派とすれば海外からの新技術の到来ですね。
韓国では日本が根こそぎ陶人を連れていったから朝鮮半島の陶磁器が衰退したという論理になりますね。歴史に「If」は意味がないでしょうが、
日本で技術が花開いたというような考え方を隣国の方々決して持たないところが「近くて遠い国」かもしれません。江戸時代を通じて地域産業として育ったものが、現代においてどれだけ地域を生き返らせることが出来るか、今が正念場かもしれません。
Commented by Nonbiriojisan at 2009-12-08 23:17 x
絵でも音楽でも陶磁器でも、およそ芸術品といわれるものは、経済力のあるパトロンが安定して付くことが必要なんでしょうね。作る人間がマーケティングまでやっていたのでは、良いものは作れないのかもしれません。有田が当初から分業体制を敷いていたのは、そうした知恵なのかもしれません
Commented by Candyroses at 2011-11-18 16:23
有田のこのあたりは歩いたことがありません。
むかぁ~しに陶器市、最近は焼き物卸団地へ行きます。
賞美堂の其泉の焼き物が大好きです。
Commented by Nonbiriojisan at 2011-11-18 22:26
有田の町は製造業の町で、販売の町でないために観光用の施設なども
整っていませんが、逆に昔ながらの風情が保たれているのではないかと
思います 町では観光を活性化の柱に据えていらっしゃいますが、よそものの
小父さんはこのままで居てほしいなという、勝手な希望があります
観光地化してしっとりとした町並みが消えてしまうのではないかと
思うからです
賞美堂の基泉は古来の琳派古伊万里から匠の蔵シリーズの現代的
かつ機能的な食器まで、実に素敵ですね! 実は、こうした伝統的な
ものづくりの仕組みと、それを活用した町づくりをテーマにした研究会を
有田で催したんです 工(~匠)の部分と商(~マーケティング)を分業した
この地の人々の知恵を学ばせて頂きました


<< 有田に行きました ~その2 陶...      姫蔓蕎麦(ヒメツルソバ) >>